単なる長時間労働じゃない!2つの条件が揃えばそこはブラック企業

 以前、正社員として採用されて働いていた零細企業は、正真正銘、文句なしに「ブラック企業」と呼んでよかったと思います。就職前は、大手企業含め、複数の会社でアルバイトをしていましたが、いろんな企業の実態を見て、自分なりにブラック企業の定義ができあがってきたので、まとめてみようと思います。

 

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photo by Judy **

 

労働時間が長い

まず、思いつくブラック企業の特徴として、労働時間が長いというのが挙げられると思います。労働基準法では、休憩時間を除き、一日8時間以上の労働を禁じています。ですが、大手企業も含め、これが遵守されている会社はそう多くありません。

とはいえ、たいていの会社ではタイムカードなどを導入し、労働時間を管理しています。それぞれの月、または年間を通じて、規定の時間をオーバーしそうになれば、ストップがかかります。

問題なのは

1. サービス残業の強要が常習化している会社

これは、「全く見返りがない」、また、「強要されている」、というところがブラックの重要なポイントです。

どんな会社でも、どうしても人手が足りなくて、強要されるのではなく、自主的に労働時間を延長する場合がたまにはあるとは思いますが、それによって規定の時間をオーバーしても、「その分だけの給料がきちんと出ること」、そして「今後常習化しないように対策をうつこと」、この2つが出来ている企業は完全なるブラックではないと言えます。

サービス残業を「強要される」というのは、直接言葉で残業するように言われるだけでなく、雰囲気で強要される場合もあります。私のいたブラック企業では、自分の仕事は何もないのに、社長が帰らないと帰れないという暗黙のルールができあがっており、12時過ぎまで会社にいる毎日でした。もちろんその分の残業代は出ていません。

 

2. そもそもタイムカード自体がない会社

労働時間を把握する仕組みすらない、これは完全にブラックです。さらに、始業、終業の時刻が判然としない会社も危険です。フレックスタイム制を導入している会社では、労働時間をきちんと管理しており、かつ、先にあげたように、雰囲気で帰れない、ということがないかどうかがブラックの境目だと思います。

 

3. 労働時間が長い=偉い という雰囲気のある会社

あくまで主観ですが、業務の量が多く、必死で知恵をしぼって仕事を進めないと顧客に影響が出る会社では、効率の良い仕事をするひとが偉い、という雰囲気があると思います。逆に、暇な会社ほど、だらだらと仕事をして、労働時間をのばして「仕事をしているアピール」をしなければいけない傾向があります。

私の経験では、忙しいが健全である職場ほど、「今日は早く終わらせよう!」という言葉がよく聞かれました。逆に、ブラック企業では、「どうせ今日も帰れないんでしょ…」とみんなが思っていました。

 

 

ひとりの人間として考えることが認められていない

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ブラック企業を判断する重要なポイントとして、「恐怖」があります。

どんな会社でも、立場が上の人間が、下の人間に何かを強要した場合、職場全体の雰囲気が非常に悪くなります。それは、売上をあげることであったり、自分のやり方に従って仕事を進めることであったり、様々ですが、結局それは、個人の自由を奪っていることにほかなりません。

どこかに恐怖があると、自由な行動が制限され、常に人の目を気にしながら仕事をするようになります。そのストレスは、じわじわと精神を蝕み、正常な思考ができなくなります。

激務でも、皆でフォローし合える自由な雰囲気のある会社は、必ずしもブラックではない、と私は思います。

問題は、恐怖によって人間らしい感情を奪われてしまう職場です。ブラック企業では、長時間拘束されることが多いので、一日の大半を恐怖で抑圧されながら過ごすことになります。零細ブラック企業においては、社長によって肉体的にも精神的にも奴隷として扱われている状態となります。もちろんこういった状態は、労働基準法で明確に禁止されています。

 

【まとめ】

  1. 長時間労働に誰も異論を唱えない
  2. 恐怖で支配されている

この2つがブラック企業を見極める大きなポイントになると思います。

次回は、ブラック企業の洗脳の恐怖について!です。

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