GIMPで日本の木版画をGIFアニメにする!川瀬巴水「うら磐梯」編

GIFアニメーションを作成するツールといえばPhotoshopが最も一般的だと思いますが、そこを敢えてフリーソフトGIMPで頑張ってみるシリーズ第4回!

今回は大正・昭和期に活躍した版画家、川瀬巴水の「うら磐梯」です。

うら磐梯.gif

 

 

磐梯山とは

磐梯山福島県会津地方の山で、裏磐梯とは磐梯山の北側の一帯を指します。

猪苗代湖がある磐梯山南側の表磐梯に対して、北側にあたる旧・檜原(ひばら)村(現・北塩原村)一帯は裏磐梯とよばれていた。1888年明治21年)7月15日の磐梯山噴火時に発生した小磐梯の山体崩壊により、裏磐梯側に12~15億立方メートルともいわれる岩屑(がんせつ)なだれが起き、長瀬とその支流中津川・小野川・檜原川などを埋めて誕生したものである。

磐梯高原 - Wikipediaより

 

磐梯山にはスキー場がたくさんあって、私も何度となく遊びに行きました。周辺の山岳道路である磐梯吾妻スカイライン、磐梯吾妻レークライン、磐梯山ゴールドラインは、今まで有料だったのが2013年から無料開放されて便利になりました。


TOYOTA 86 テレビ番組『 峠[TOUGE] 』 volume 059 - YouTube

『峠[TOUGE]』のvolume 060では磐梯吾妻スカイラインを走っています。吉川晃司さんのナレーションが渋くてかっこいいです。

 ちなみに超関係ない話ですが、この新型86、発売されたばかりの頃に運転するチャンスがあったのですが、身長が低くて(足が短くて)クラッチを最後まで踏み込めず、泣く泣く試乗を諦めたことがあります…

 

磐梯山は今でも小規模な噴気活動が続いているということで、磐梯吾妻スカイラインには「火山ガスが発生しているので車の窓を開けないでください」といった看板が立っていたりしますが、2014年11月4日現在の警戒レベルはレベル1(平常)です。

気象庁 | 噴火警報・予報

磐梯山火山防災情報 - 猪苗代町

 

 

川瀬巴水と新版画

川瀬巴水の「うら磐梯」は、磐梯山周辺が磐梯朝日国立公園として指定された1950年(昭和25年)に制作されました。

例によって日本語では検索にヒットせず、海外のギャラリーサイトの方が詳しい情報が出ていました。

川瀬巴水や前回の高橋松亭といった新版画家は日本よりも海外での人気が高いということで、ネットの検索結果にもそれが反映されているのかもしれません。

 

新版画というのは、明治から昭和に描かれた版画のことで、伝統的な浮世絵の近代化と復興を目指したものです。

我々は版画というと、学生時代の美術の時間にやったように、自分一人で絵を描いて、掘って、刷るという作業をやるイメージがありますが、浮世絵や新版画は、絵師、彫師、刷師が分業して制作を行うのだそうです。

明治末年頃、海外への輸出用に浮世絵の原画や復刻版を制作していた版元の渡辺庄三郎は、版元中心の伝統的な工程による新しい版画を模索していた。原画の作者の意図を最重視しつつ、彫り、摺りはそれぞれに熟練の技を持つ者があたるのが最良と考えていた。

新版画 - Wikipediaより

渡辺庄三郎の「渡辺木版画店」は今でも銀座八丁目で「渡邊木版美術画舗」として営業しています。

サイトには川瀬巴水の解説ページがありました。

 

2015年1月には日本橋高島屋川瀬巴水展が開かれるそうです。

川瀬巴水展 - 郷愁の日本風景 -|タカシマヤ

本展では、木版作品のほか写生帖や原画などもあわせ展示し、旅先での足取りや版画制作の過程にも焦点をあてていきます。今やどこにも存在しない、しかし懐かしい風景−「日本再発見」の旅を、どうぞお楽しみください。

川瀬巴水-うら磐梯

元の絵

浮世絵の技法と昭和の風景が合わさって、かえって新しさを感じることが、最近人気が復活している理由なのかもしれません。

 

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