新版画の画家「吉田博」展と「川瀬巴水」展を見にいってきました

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先日このブログで少し紹介した、吉田博展と川瀬巴水展に行ってきました。

吉田博展は熱海のMOA美術館川瀬巴水展は静岡市駿府博物館で開かれていました。どちらも平日に行ったためか空いていて、ゆっくり自分のペースで鑑賞できました。ネットで見ていた作品の実物を間近でじっくり見たり、正確な作品名を知れたり、新版画好きとしてはとても幸せでした。

 

個人的な正直な感想としては、どちらかというと駿府博物館の川瀬巴水展の方が内容としては満足感があったなと思います。

まず、川瀬巴水展の方が作品との距離が近かったです。吉田博展のMOA美術館は格式高い美術館という雰囲気で、額装された状態でさらにショーケースに入っていたため、何十センチか離れて見るかんじでした。川瀬巴水展はショーケースがないので、ぎりぎり鼻先まで近づけて見れたので、版木でついたような微妙な凹凸や、ものすごく細い線まで見ることができました。

 

また、吉田博展は絵の余白は見えないようにきれいに額装されていたのに対し、川瀬巴水展は博物館であるためかは分かりませんが、余白も見えるように額装されていました。個人的には、余白の書込みなどが見えるのが楽しかったです。

 

川瀬巴水展は作品そのものだけでなく、スケッチや下絵の水彩画や試刷も多数展示されていました。色を変えて刷った「富士川」という絵は、試刷も含め11枚も並んでいて壮観でした。

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川瀬巴水富士川

決定版以外のものも、時間の移り変わりを見事に表現していて、より日の暮れたバージョンでは、子供の頃夢中で遊んでいて気がついたら暗くなっていたときのことを思い出すような色が使われていてノスタルジックな気持ちになりました。

 

また、刷りの手順を解説したビデオが放映されていたり、版元の渡邊庄三郎との関係についても詳しく解説されていて面白かったです。

 

MOA美術館のミュージアムショップでは吉田博関連のグッズがあまりなかったのに対し、駿府博物館はポストカードや一筆箋、塗り絵などもありました。

前回GIFアニメにした「鯉のぼ利(香川県豊浜)」は、前期にしか展示されていませんでしたがポストカードはありました。 

 

MOA美術館

MOA美術館は熱海の高台にあって見晴らしが良く、建物の構造も変わっていて、1階のエントランスから7基もエレベーターを乗り継いで登っていくのがおもしろかったです。チケットの購入は2階の展示室の前なので、吉田博展は2015年5月13日までですが、ただ単に登って景色を楽しむのも良いかもしれません。

入場料はカウンターで買うと一般1600円ですが、ネットで前売り券を買うと1300円になります。

ただし、e+の場合は「スマチケ」というシステムを利用して購入から発券までスマートフォンで行わないと、色々と手数料がかかって逆に高くつきます。

MOA美術館|入場/前売りのチケット情報・販売・購入・予約|e+(イープラス)

 

チケットぴあの場合、クレジット決済で、かつ、ぴあのクレジットカードを持っている「ぴあプレミアム会員」でないと手数料がかかります。

MOA美術館 - チケットぴあ

 

また、MOA美術館のサイトのこちらのページからPDFの割引券をダウンロードして印刷すれば、一般1400円になります。

 

駿府博物館

駿府博物館は、特別展などの場合そのつど料金が変わるようですが、今回の川瀬巴水展は一般500円でした。その他に入場料はかからないので、気軽に見に行けますし、500円とは思えないボリュームですので、おすすめです。会期は2015年6月7日までです。

 

ちなみにGoogleマップで「駿府博物館」と検索すると微妙にずれたところが示されますが、正確には「静岡放送別館」という建物にありますので要注意です(2015年5月現在)。駐車場はすぐ近くに「アピタ静岡店」という大きいショッピングモールがあって、そこに無料で停められます。

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